富士山の滑落死亡事故に関する動画は、おかげ様で7万回再生を超え、今も毎日2千回ペースで多くの方にご覧頂いている。
その中でも強調しているが、少しでも雪のある山に登る時にはアイゼンは必携、できればピッケルとヘルメット、ザイルも持参してほしいところだ。
先日、定例会で長野県の入笠山に行った。
例年になく雪も少なく、木道は露出していたが、山頂直下はそれなりに雪もあり、滑落防止訓練もしっかりと行うことができた。
でも、やっぱりいたのだ!
「アイゼンなし」で登っている登山者が!
少しでも雪のある山を歩くのに、アイゼンなしで歩くのは
・雪道を夏タイヤで走る
・雪道を靴底真っ平の革靴で歩く
ことに等しい。
(雪国の人なら、それがどんなことか容易にイメージできるだろう)
滑る時は一瞬
そして当然、アイゼンすら装着していない人は、他の道具もないだろうから、止める術はない。
真夏の山でも3千m級や東北・北海道の山なら、雪渓はあるのがふつうだ。
8月に鳥海山を登った時にも、同行していた子供の位置に向けて、アイゼンなしの登山者が滑落してきたことがある。
事故の連絡は入っていないので、おそらく入笠山の彼女(女性だった)も無事だったのだろう。
だが、一度事故が起これば、他人を巻き添えにしたり、多くの人を救助活動に巻き込むことになる。
十分気を付けていても事故はゼロにはできないかもしれない。
だが、だからといって雪道を夏タイヤで走り回っていいものでもないと思う。
夏の、あまりにも軽装なトレイルランの方々もそうだが、「自分がたまたま行って来れた」から、皆がそうしていいものでもないと考える。